陸と海のあいだをつなぐ干潟生態系

みなさんの住む地域に“干潟”はありますか?
干潮時に干上がり満潮時には海面下に没する潮間帯において、砂質または砂泥質の浅場が広がっている場所です。主に河川や沿岸流によって運ばれてきた土砂が堆積し形成されています。
干潟は本来、陸と海の生態系のバランスを保つ重要な場所でもありましたが、高度成長期の埋立事業で50年で約4割も減少していました。

そんな現在でも有明海・八代海沿岸には広大な干潟が残されており、あいだの探索・実践ラボさんのイベントで有明海の干潟生態系についてのオンラインセッションがあったので、そこでの先生方のお話しを図解にさせていただきました。

その図解がこちら。

※図解をご使用したい方はお問い合わせください。

干潟は栄養物質(窒素やリン)の循環の要(かなめ)になっていて、この循環が陸に暮らす生き物と海に暮らす生き物にも栄養を運んでくれているそうです。

干潟は天然のソーラーパネル?

干潟で光合成された珪藻や海藻が有機物をつくり出し、それらが底生小型動物や魚たちの栄養になり、底生小型動物は鳥たちに捕食され、魚は漁業によって私たちの食糧になります。また、それ以外の栄養物質も海に流れることで干潟周辺の生態系ができています。
さらに、有機物が分解されるということは水質浄化作用にもつながっているということになるので、まさに陸と海をつなぐ要ということですね。

協力:あいだの探索・実践ラボ